我が名はなんとか菜である!

主に技術系の記事を書きますが、ポエムも混入します。

分かりやすくもない Android 端末購入ガイド

https://pbs.twimg.com/media/ECQgEyPU0AENHYS?format=jpg&name=medium

https://twitter.com/mangatimekirara/status/1163089876343906304/photo/4

※以下の文章はすべて独自研究に基づくものです。

特に僕は謙遜抜きでガジェオタではなく紹介している端末の多くは実際に使ったわけではないのでそういう意味でも参考にしてはいけない記事です。
ついでに言うとガイドでもなくてその辺の「ガジェットレビューブログ」がいかに適当なことを言っているのかを僕の視点で批判する記事です。
ようするにガイドに見せかけたただのお気持ち表明なので真面目な解説が欲しい人はGoogleが出してるこういうのを見とくのがいいと思います。

www.android.com

あ、ちなみに僕は古い順に

という所持歴です。

というわけでまずはフローチャート

早わかり!Androidバイス選定フローチャート

ここで察してもらった人はこの先を読まなくても大丈夫だと思います。

1. 目的を決める

まず何がしたいかを考えます。
まあとはいえ、スマホを買う場合はある程度何でもこなせるメイン端末として使いたいという場合が多いとは思うので、ここはあまり真剣に悩まなくてもいいと思います。
というのも、最近の Snapdragon シリーズはかつてに比べてかなり性能が上がっており、よほど安い端末でなければ大抵のことをするのに性能で不満を覚えることはほぼなくなっていると個人的には感じているからです。

よって、 ある程度何でもこなせるのは前提として、何を付加価値として重視するかを基準に選ぶのがよいでしょう。

ちなみに僕はガジェットに湯水のようにお金を使えるわけでもなく、そういう系統の仕事をしているとかでいろんな端末をもらえたり貸してもらえたりみたいな立場では決してないので、具体的にどれがいいみたいな例を挙げることはしません。
最終的にはここに書いたポイントを参考にしながら自分で好みの端末を探してください。

2. スペックを見ながら候補を挙げる

目的が定まったら、冒頭で挙げたツールを使いながら端末を選びましょう。

www.android.com

ここでは、その際に注目するといい項目を挙げていきます。
iPhone に比べると比較しておいたほうがいい項目がそれなりに多いのでやや大変ですが、諦めてください。

バッテリーの持続

朝から晩まで使っても充電なしで1日持ってほしいのか、それともモバイルバッテリーを持ち運ぶことに妥協出来るのかを考慮します。
何日も持つ端末は現在の技術では不可能なのであきらめてください♨

スペックに記載されている持続時間は統一された基準が僕の知る限りではあるわけではなく、ぶっちゃけメーカーによって書いてあることが違うことが多い(同じSoCとバッテリー容量なのに待ち受け時間が違うとか余裕である)ので、バッテリー容量以外はあまり信用ならないことが多く、レビューに頼らざるを得ないことが多いです。
一応測る方法として、まず使われている SoC で Google 検索します。
そうすると搭載されている CPU がどのレンジの性能なのかがざっくりわかるので、 ハイエンドならそもそもバッテリー持ちに対してあまり期待しないミッドレンジならヘビーに使い倒さなければとりあえず持つローエンドならSoCの消費電力は確かに減るが、エントリーモデルの場合はバッテリー容量が減らされることが多いのでそれぞれ ぐらいのざっくりした基準で決めるしかないです。
まあぶっちゃけここは僕もよくわからんので、やっぱり各種レビューサイトを見て決めましょう。ただし「爆熱」とか書いてあるサイトは煽ってPVを稼ぎたいだけの記事が多いのでそこはあんまり気にしなくていいです。

画面の仕様

端末の大きさ、解像度、リフレッシュレート、明るさなどを見ます。
特に端末の大きさは手の大きさにちゃんとフィットするかは見ておきたいですね。
とはいえ実際に店頭で触ってみないことには分からないポイントではあるので、デカすぎるのは嫌だなぁとかであれば2桁インチの端末はやめとこぐらいの感覚でいいんじゃないですかね?
数字上はデカく見えても実際持ってみると意外としっくりくるとかもあり得るので。

あとは HDR 対応とか有機 EL だとかはあるっぽいですが、僕はどうでもいいと思ってるので気にする人は気にしておきましょう。

生体認証

PINやパターンで十分という人は気にしなくていいやつです。

最近の端末は安い端末であっても指紋認証は載っていることが多い気がします。
端末間で違うことが多いのは 画面内指紋認証指紋センサー かの違いや、指紋センサーである場合はセンサーがどこに配置されているか(側面か裏側が多い) でしょうか。
また重要なこととして、 搭載はされていても端末によってセンサーの質や処理能力の違いなどで触れた瞬間に解除してくれる端末もあれば、少し触り続けないと解除されない端末 もあるので、もし快適に指紋認証を使いたければ実際に触ってみるしかないです。

顔認証はなんちゃってなことが多いのでここも期待しない方がよい。(Pixel 8は比較的実用的な早さだと思うけど)

防水防塵

IP6Xとかって書いてあるやつです。どうでもいいと思います。 風呂でスマホを使うな
まあ位置ゲーやるような人は気にしとくといいのかな。

eSIM 対応

物理 eSIM を刺さなくてよくなるやつ。
物理 SIM と組み合わせて複数待ち受けなんかが出来る端末もあります。
最近は結構対応しているキャリアが増えてきてるので一応見ておくといいかも。
僕が使っている IIJmio のギガプランでは、通話 eSIM が対応のドコモ回線に最近対応したので物理SIMから乗り換えました。

音声eSIM【ギガプラン】|格安SIM/格安スマホのIIJmio

特に物理SIMと通信速度などの違いなどはありませんが、やっぱり SIM の郵送を待たなくていい && 解約したときに SIM を返さなくていいといった利点は大きいので、こういう便利なものはもっと普及すべきだと思います。

ベンチマークスコア (見なくていい)

見なくていいです。

もう一回書きます。

マジで見なくていい。

まずベンチマークというもの自体が「一定時間端末に最高負荷を掛け続けたときの処理能力」を見ているにすぎないわけですが、そもそもスマートフォンでずーーーーっと最高負荷を掛け続けるようなシチュエーションは現実的ではないわけです。 そういう使い方をする人がいたら名乗り上げてほしい。ビンタするので。

じゃあなんでこういう記事が巷にあふれているかというと「それが一番分かりやすく端末を比較できるから」です。
しかし、実際にはこの数値は前述の理由により実使用時の快適さを表さないことが大半です。
なぜなら、 スマートフォンの使用感は瞬間性能ではなく、バッテリーの持ちや安定した性能を発揮し続けられるか が重要だからです。

巷にはそうやってベンチマークスコアを比較して「xxxx は低性能!爆熱!」とか煽ってる記事がたくさんありますが、こういう観点で見るとベンチマークスコアが低いというのはただの言いがかりに過ぎないことがよくわかると思います。

むしろ、このベンチマークスコアを重視するあまり、本当に「バッテリーがすぐに無くなる」「発熱でサーマルスロットリングが発生してカメラアプリの異常終了が多発する」といった残念なことになってしまった Android 端末が過去にたくさんありました。(そして、これはご存じの通り日本市場における iPhone 席巻の原因でもあります)

こういったことが起きた背景は、各種レビューサイトがベンチマークスコアを公開・比較し安易に評価を決めることを続けた結果、数値上のベンチマークスコアを出すために各種 SoC や端末メーカーも端末に見合わない性能を出さざるを得なくなってしまったからであると僕は考えています。

ま、独自研究なんで実際のところどうかはわかんないっすけどね。

そういうわけで、ベンチマークスコアを見て端末を選ぶのは本当におすすめしません。

あなたがベンチマークスコアの数字を見て興奮できるタイプの性癖である場合は止めませんが。

3. 予算を決める

ここまででなんとなく自分が欲しい端末の方向性が見えてきたら予算を決めます。

メイン端末として買う場合は目的よりも値段が重要という場合もあると思います。

とにかくいいものが欲しければ先に挙げたように各社が出している上位モデルを選んでおけば間違いないでしょう。

ただ、僕自身は「普段使いする端末ぐらいはいくら出してもええやろ」派で安い価格帯のスマホについては見ることすらないので、特に提供できる情報はないです。

中華スマホは安かろう悪かろうなのでやめといたほうがいい。

ひとつ言えるとすれば、国内メーカーの端末は色々と経た結果、現在は最低限の品質が確保されているみたいなので、実は目立たないながらも安定した選択肢として生き残っており、繰り返しにはなりますが SoC や Android の進化によりかつてほどの魔境*1ではなくなっている印象があります。
なので、かつての先入観を一旦取っ払い、お店の端のほうに小さく置かれている端末も触ってみるのがよいと思います。
(人気がないとかではなくて単純に店側が売りたい端末はフラグシップモデルなのでそういう陳列になる傾向がある印象)

4. お店で実際に触る

自分の手の大きさに合うかとか、筐体の感じは好みかとか、この辺は完全に事前に調べた情報と感覚を同期させていくような感じです。

僕はこういう感覚なので新発表の iPhone をその日にポチーしてる人を見ると結構ビビる

今まで Android を使ったことがある人向けに強いていえば、違う端末メーカーのものに乗り換える予定がある場合は、独自のカスタマイズが存在するかは見ておいたほうがいいかもしれません。
ピュア Android がある程度高機能になりメーカー独自のカスタマイズが徐々に不要になっている一方で、継続して使い続けているユーザーを考慮してなのか、未だに変なところでカスタマイズされた機能が残っている端末が存在するからです。
(そもそもなぜ Android にはカスタマイズが施されがちなのかという話をすると長くなりますが、まあ昔の貧弱な Android を少しでもよく見せようとメーカーが努力の末に産み出した遺産だとでも思っておけばいいです)

特に Galaxy シリーズは前述の通り OneUI によるカスタマイズがかなり強く施されており、ピュア Android に慣れていると違和感のある部分が多少あるのと、やはりたまに変なバグに遭遇することが多い気がします。

とはいえ、初めて Android を触るような人はこの点については先入観が存在しないため多少は妥協出来るかなというのはあるので、あくまで iOSのように完全に端末間で統一されたUIにはなってないから注意しとこう ぐらいのニュアンスです。

5. 買う

My new gear...

6. 買ったあと

購入ガイドなんだから買った後の話は関係なくね?とも思ったんですが、 iPhone と違って不便なことが多いので一応。

開封してわくわくしながら起動すると、次はいよいよ お待ちかねの データ移行のお時間です。
そして、ここからは割と端末メーカーによって対応状況がバラバラだったりするので場合によっては地獄を見る可能性もあります。

Pixelシリーズは端末内のほぼすべてデータ移動を新旧端末同士をUSBケーブルで繋げば(Pixel5->Pixel8 はWi-Fi経由で移行出来たので接続すら不要)自動でやってくれました。

ただ、データ移行は端末メーカーによって対応状況がまちまちで、特に他メーカーの機種同士の場合は上手くいけばラッキーぐらいに思っておいた方がいいです。
Galaxy Tab S8+ 買ったときは Pixel5 から移行できるデータは写真とかドキュメントとか電話帳ぐらいでした。

しかもデータ移行が上手くいったように見えてもアプリが各自で抱えてる設定は基本的に移動は無理で、アプリが独自で実装している同期手段(アカウントにログインするとか連携コードを発行するとか)に頼るしかないと思ってください。
Pixel8のときは一部のアプリのデータも移動してくれたので、アプリ側でそういう実装が可能なAPIがあるのかもしれないけど。

どうしても消えてほしくないデータがあれば、念のためストレージの中身はすべてパソコンに移動させておきましょう。
古い端末を売ったり処分した後で後悔しても遅いです。(1敗)

あとがき

無駄に長い記事になってしまった。

一番言いたかったことはだいたいベンチマークスコアの項で述べたんですが、世の中のレビューブログはああいう適当なことを書いて不当なこき下ろしをする記事が散見されるので本当に端末選びのノイズにしかならないなあと思いこの記事を書きました。

スマートフォンの評価は、搭載されているパーツの性能ではなくて 「メーカーが設計したユーザー体験をどれだけ再現できているかと、それが快適に利用できるか」 でなされるべきであると僕は考えています。

そのためには、端末のハードウェアだけでなくソフトウェアが充実しているか*2といった部分や、性能ではなく値段を重視するような製品であれば対費用効果なども含めて評価する必要があると感じます。

そういう意味では、散々叩かれていた BALMUDA Phone も総合的な体験という意味では良い製品だったのかなとは思います。(とはいえ流石に値段が高すぎたとは思うけど・・・)

一応書いておきますが、僕は Apple アンチではありますが iPhone は本当に「使えさえすればいい」という人にとっては非常にいい選択肢であり、値段にさえ目を瞑れば有力な選択肢だと思っています。

僕が Android固執する理由は、開発者視点で Apple にロックインされたくないのというのが大きいからです。 Safari滅びてくれ頼む

あとはまあ知り合いの何人か(ITリテラシーのある人も含めて)が「iPhoneから乗り換えたいんだけどよくわからない」みたいなことを言っていたので、僕自身がそういうときに何を見て選ぶのがいいかを言語化しておきたかったというのもあります。
彼らがこの記事を見つけたらドン引きするだろうけど。

こういうマイナス方向な記事は滅多に書かないので試しに書いてみたんですが、やっぱり書いててつらくなったので、次は Pixel8 を選んだ理由とか買ってよかったところとか、Galaxy Tab S8+ を1年半使ってみての感想とかも書きたいですね。

購入当時のレビューはこちら happo31sprogblog.hatenablog.jp

*1:REGZA Phoneとかね……

*2:特にPixel8はそういう方向の製品ですね